接着剤が付けられていたサムレスト

前回の記事にて、硬くて動かないSVSインフィニティの外部ダイヤルの調整の様子を紹介しました。

クラドKのSVS側のハッチはEリングで固定されているので、調整のためにリールを分解。

せっかくなので、このままオーバーホール作業を開始しました。
旧モデルから構造が変化したので、ワクワクしながら作業していたのですが……。

引っ付いて取れないパーツがあり、慎重に外すと…パキッ!!
……え!? 何これ!? パーツが接着剤で固定されているの!?

接着剤が付いたクラドKのサムレスト

全く予想外の出来事が発生しました!
これは接着剤?

17クラドKオーバーホールのやり方を紹介しながら、この接着剤が使われたパーツについても解説します。

ハンドル部の取り外し

まず最初はハンドル部分のパーツの取り外しです。

クラドKのハンドルの取り外し

パーツを外していくと、ローラークラッチベアリングの前に、新しく増設されたベアリングが見えます。

最近の新モデルはこの部分にベアリングが入れられるようになりました。巻き上げトルクの向上が期待できます。

ローラークラッチ部に増設されたベアリング

ハンドル~スタードラグや座金のパーツを全て取り外しました。
ベアリングの増設以外は、特に構造の変化はありません。

クラドKのハンドル部パーツ

ギアの取り外し

ボディを開封すると、新しいマイクロモジュールギアが見えます。

やはりマイクロモジュールギアの歯面は、付いているグリスが少ないですね。

クラドKのマイクロモジュールギア

ドライブギアとピニオンギアを、傷つけないように外します。

ドラグ座金はカーボン製のものが使われています。

クラドKのギアパーツ

ドライブギアのグリスは少ないですが、他の部分にはグリスがベッタリ。
シマノのリールによくあるパターンです。

ドライブギアとピニオンギアを取り外した本体

一番上のネジで、本体フレームとサムレストが固定されています。

次はドライブギア軸を外し、分解します。

クラドKのドライブギア軸を分解

ギアの色が黒色に変化していますが、仕組みは同じです。

サムレストの取り外しで悲劇が発生!

次に本体フレームからサムレストを取り外します。

ネジを外し、サムレストを取ろうとしたのですが…取れません!?
固定ネジは全て取り外したはずなのに……。

隙間に爪を入れ、慎重に外していきます。
親指を置く先端部分が、フレームに引っ付いて取れない。

嫌な予感がしますが、それでも慎重に外そうとすると……パキッ!!

接着剤が付けられていたサムレスト

……このかたまりは何?
もしかして、接着剤!?

なんで接着剤なんかで固定してるの?

パーツの割れはありませんでした。
たぶん接着剤で、サムレストの先端は固定されていたようです…。

それを強引に剥がしたので、パキッと音が鳴ったようです。
この部分は分解しない方が良いかもしれません。

レベルワインドの取り外し

気を取り直して、作業を続けます。
次はレベルワインドのウォームシャフトを取り外します。

このクラドKは、レベルワインダーの両端がEリングで固定されています
以前までは、片方だけだったのに……。

Eリングで固定されたウォームシャフトギア

反対側のEリングも外します。

ウォームシャフトギアのEリング

レベルワインドのウォームシャフトギアの分解が完了しました。

分解したクラドKのウォームシャフトギア

パイプの差込口のところに、防水のため?のゴム輪が新しく追加されていました。

レベルワインドパイプの穴にはめられたゴム輪

クラッチや他のパーツの取り外し

最後にクラッチパーツを取り外します。
クラドKのクラッチは貫通式ですが、特に構造に変化はありません。

分解したクラドKのクラッチパーツ

そしてサイドボディのベアリング等を外します。

クラドKのサイドボディを分解

クラドKの分解が完了

これにて、クラドKの完全分解が完了しました。

全て分解したクラドK

ハンドルノブの内部は4つ全てがカラーなので、これらはベアリングに変更した方が良いと思います。

各パーツをしっかり洗浄した後、組立てを開始します。
接着剤が使われていたサムレストがキッチリ固定されるか、少し不安です。

ハンドル・サイドボディの組立て

まずは左右のサイドボディとハンドルを組立てておきます。

ハンドルノブ内は4つのカラーが内蔵されていたので、それらを全てベアリングに交換しました。

サイドボディとハンドルを組立てる

SVSインフィニティの外部ダイヤルが動かせないほど硬かったので、一度分解・再調整してあります。

レベルワインダーの組立て

次は、レベルワインダーのウォームシャフトギアを組立てていきます。

17クラドKのウォームシャフトギアは両端がEリングで固定されています。

今までは、ギアの付いている方はピンを挿すだけだったのに……。
ギアを傷つけないように、Eリングをはめます。

ウォームシャフトギアの組立て

その後、フレームにパイプを差し込み、組み上げていきます。

ウォームシャフトギアをフレームに付ける

最後にウォームシャフトピンをはめ込みます。

ウォームシャフトピンを入れる

動きの確認をしたら、レベルワインダーの組立ては完了です。

クラッチの組立て

新しい貫通式のクラッチを組立てます。
パーツはクラッチ受けが一つ増えただけです。

クラドKのクラッチパーツ

駆動部分にしっかりグリスを塗り、組み上げます。

クラドKのクラッチを組立てる

サムレストの取り付け

初期製造時に一部接着剤?で組まれていたサムレストの取り付けです。

3本のネジのうち、一本はレベルワインドガードと同じ取付穴を通しますので、同時に組立てます。

レベルワインドガードとサムレストを取り付ける

取り付けた後、接着剤が付いていた先端部分を触りましたが、特にグラツキなどはありません。

問題無しです。
……なんで接着剤みたいなものを使ったんだろう?

ドライブギア軸の組立て

次は、ドライブギア軸を取り付けます。
軸にギアをはめる時、小さいピンやバネを飛ばさないように注意です。

ドライブギア軸のパーツ

ここのギアには、私は柔らかめのグリスを塗っています。

ドライブギア軸の取り付け

ここで、SVS側のサイドボディを取り付け、Eリングで固定します。
このEリングが非常に小さいので、慎重に作業してください。

SVSハッチ側のシャフトをEリングで固定

私は何度かEリングを飛ばしてしまい、探し回った経験があります。

メインギアの取り付け

最後にドライブギアとピニオンギアを取り付けます。

クラドKのマイクロモジュールギアとピニオンギアを取り付け

クラドKはマイクロモジュールギアです。

非常に歯面が細かい訳ですが、私はこれにシマノの純正グリスは使いません。
マイクロモジュールギアと純正グリスの愛称は良くない、と私は思っています。

すぐにウィンウィンと大きく音鳴りしますし、グリスの油膜切れも早い感じがします。

私は今回ボアードさんと10minutesさんコラボの”10グリス“を使用しました。

そしてサイドボディを取り付け、ハンドルを組んでいきます。

サイドボディの取り付け

クラドKのオーバーホール完了

全て組んで動きを確認して、異状なければオーバーホール完了です。

オーバーホールが完了したクラドK

一度フィールドで試投してきましたが、私のキャスティングでは、ブレーキシューは3つ固定で、あとは外部ブレーキで一通りのルアーに対応できました。

なんとなく14スコーピオンより飛距離が伸びた気がします。
新SVSインフィニティの影響でしょうか?

ただ、やはり全体的にボディサイズが大きくなっています。パーミングの位置がなかなか落ち着きません。

もちろん個人差あるでしょうが、持ちやすさは14スコーピオンの圧勝でした。
もう少し慣れが必要になりそうです。