ブラックバスの味覚について

ブラックバスの生態を知るために、「視覚」「嗅覚」「聴覚」について記事を書いてきました。今回の記事は「ブラックバスの味覚」について書いています。

バスフィッシングでは「味覚」が果たす役割は少ないですが、ルアーを数秒長く咥えさせることで釣果が変わるかもしれません。


味を感じる「味蕾」

人間も魚も、味を感じとる感覚器官は「味蕾(みらい)」といいます。

人間の味蕾は舌に集中して存在しますが、ブラックバスの味蕾は舌だけでなく下唇にも存在します。下の画像で、小さい粒・突起物に見えるのが味蕾です。唇の先まで味蕾があることがわかります。

ブラックバスが味覚を感じる味蕾

出典:川村軍蔵 『魚との知恵比べ -魚の感覚と行動の化学- (3訂版)』、117Pより引用、成山堂書店、2010年(3訂版)

なお、コイやナマズはヒゲの表面にも味蕾をもっているので、口にエサを入れずにヒゲで触って味を確認することが可能です。

味だけでない味蕾の役割

例が他の魚種となりますが、たとえばコイやニジマスは炭酸ガス(二酸化炭素)を味覚で感知します。二酸化炭素の濃度が高い水は酸素が少ないので、味覚で感知すると酸欠になる前に移動するそうです。

ブラックバスがルアーやワームを咥えてもすぐ吐き出す時がありますが、それも味蕾で違和感や危険を感じて吐き出しているのかもしれません

フォーミュラ・パウダーと味覚

ブラックバスの好きな味

ブラックバスの好きな味といえば「アミノ酸」好きな「匂い」と「味」の両方がアミノ酸になっているので、釣りの集魚剤などはアミノ酸成分を入れたものが多いですね。

捕食対象の小魚やエビの身体の多くは「タンパク質」で構成されていて、そのタンパク質は20種類のアミノ酸で構成されています。だからアミノ酸の味に対する反応が良いのは当然。

アミノ酸の中でも特に反応が良かったのは「L-アルギニン」だったという研究報告もされています。

エサとなる魚にももちろん、アルギニンは豊富に含まれています。

味覚にアプローチした釣り

バス釣りでブラックバスの味覚にアプローチするには、ワームにブラックバスが好きな匂いと味を含ませたフォーミュラパウダーを使う手段ぐらいです。

たしかに、実際にフォーミュラやパウダーでブラックバスの好きな味をしみ込ませたら、数秒でも長い時間ワームを咥えてくれるかもしれません。活性が低い時はすぐ吐き出したりしますしね。

逆に言えば、バス釣りで味覚へアプローチするというのは、「フォーミュラやパウダーで数秒でも長く咥えさせる」という点だけだと思います(^^;)

バス釣りはブラックバスにルアーに気づかせ、口を使わせるまでの過程が命ですからね。

しかし冬の低水温・低活性で大きい1匹だけをワームで狙う時などは、フォーミュラ・パウダーの味が釣果を変えるかもしれません…。

ブラックバスの味覚について・まとめ

味覚・まとめ
  1. ブラックバスが味を感じる味蕾は、舌だけでなく唇部分にも存在する。
  2. ブラックバスの好きな味はアミノ酸

普段のバスフィッシングにおいては、味覚を意識しなくても問題ないでしょう。

しかし、「ワームを使ったフッキングミスを一つでも減らしたい!」「冬の低水温の釣りで確実に一匹を釣りたい!」という思いがある時は、フォーミュラやパウダーを使うと釣果が上がるかもしれません。