シマノ クラドK 200XG

アメリカをはじめとした世界各地で先行販売されているシマノの“17クラドK”
そんなクラドKの”200XG”モデルを、海外通販で一足先に入手しました!

「クラドK」とはどのようなリールなのか?
さっそくリールの各部を見たところ、手に取ってみて初めて分かる違いなども発見しました。

多くのバスアングラーが気になっている“17 クラド K”をご紹介いたします。

マイクロモジュールギア

新しいクラドKにはマイクロモジュールギアが搭載されています。

クラドK マイクロモジュールギア

これによって、更に滑らかな巻き心地のリールになりました。
上位モデルのみに採用されていましたが、ついにミドルクラスのクラドにも採用されました。

しかし、グリスの消耗が早いマイクロモジュールギアは嫌だ、という意見もけっこう聞きます…。
シルキーな巻き心地を長期間維持するには、自分の手でのメンテナンスも必要になるかもしれません。

とりあえず、ギアはマイクロモジュールに正常進化した、というところでしょう。

また、ギアのサイズも大型化しています。

17クラド200XGKのドライブギアと14スコーピオンHGのドライブギア

SVSインフィニティ

そしてもちろん、ブレーキシステムは新型のSVSインフィニティです。

クラドKのSVSインフィニティ

旧型のSVSインフィニティよりも、外部ダイヤルの調整幅が広がり、ブレーキパイプのオイル切れによる異音も抑えられています。

既16メタニウムMGLで高い評価を受けた新型のSVSインフィニティの搭載は当然であり、また実際の現場での使いやすさは確実に向上するでしょう。

実際に見たクラドKのボディカラー

クラドKのボディはブラックだ、またはダークグリーンだといろいろ言われてきましたが、実際の所はどうなのか?

私の感覚では、

  • ボディのコア部分は、光沢のある黒色(しっかりとした、濃い黒)。
  • サイドボディやサムバーは、少し薄めのマットブラック?(薄目の黒。若干緑がかった黒色に見えなくもない……)
  • スプールとメカニカルブレーキノブは、ダークグリーン

という感じです。

正直なところ、コア部分の光沢の黒と、サイドボディ・サムバーのマットブラックの組み合わせが、予想よりもイマイチ…。

遠くから見ればわかりませんが、近くで見れば違和感が少し。
マットブラックに統一してくれた方がカッコイイと思うのですが…。

クラドKの前面カラー

重量

200XGの重量を測ったところ、223gでした。

クラドK 200XGの重さは223g

公式の重さが7.8oz。グラム換算では約221gになります。
グリス量などで多少上下するので、こんな感じでしょう。

ハンドルが48mmなので、重量が少し重いです。
私はショートハンドルが好きなので、42mmハンドルに変更するかもしれません。

スプールサイズ

公式の糸巻き量は、14lb-110yd(ヤード)です。

クラドKの箱

110ヤードは約100メートルなので、14lb-100m。
しかし、これはアメリカのポンドテストラインの14lbです。日本のポンドクラスラインとは太さが違います。

例えば、アメリカの有名ナイロンラインである、Sufixの”SIEGE”の14lbは0.015インチ。
これをミリに変換すると、0.381mmになります。

これはだいたい日本の20lbラインの太さなので、糸巻き量を日本風に言えば、「20lb-100m」です

つまり、今までのスコーピオンやクラドの糸巻き量と同じです
スプールを並べても、同じ大きさだとわかります。

クラドKとスコーピオン200の比較 スプール

確実な検証のため、”サンヨーナイロン GT-R HM 100m“の20lbを巻いてみました。

写真の位置ぐらいまで巻き、ラインは8mぐらい残りました。

クラドKのスプールにラインを巻いてみた

これぐらいの誤差は許容範囲でしょう。

スプールの互換性について

14スコーピオンや旧クラドは、大容量の糸巻き量と重さによって、回転のレスポンスはあまり良いものではありませんでした。

それの対策として、アベイルの軽量スプールなどがありました。

新モデルはSVSインフィニティが新型に変更されていますが、ブレーキユニットを交換すれば旧スプールやアベイルスプールは使えるのか?

答えは、互換性はありません。
スプールシャフトの長さと、ピニオンギアの溝にはまる突起の位置が少し違います

17クラドKとスコーピオン200のスプールシャフトの比較

14スコーピオンのスプールをクラドKにいれても、スプールのフチが擦れて使えませんでした。

浅溝軽量スプールを使いたい人は、新たなスプールの発売を待たなければなりません。

サイドハッチは外れません

SVSのブレーキシューの数を変更するとき、サイドハッチを開けないといけません。

メタニウムやクロナークはサイドハッチが外れるので、落下する危険がありました。

クラドKは旧モデルと同じく、外れないように固定されています。
なので、サイドハッチを水中に落としてしまった……という危険はありません。

クラドKのバネ付きサイドカバー

クラッチの構造の変化

今までのシマノのベイトリールは、ハンドル側からだけの片方支持のクラッチでした。

しかしクラドKは、ダイワやアブと同じ貫通式のクラッチに変化しています。

クラドKのクラッチ

クラドKを持って、ハンドルを回した時の第一印象

初めてクラドKを持ち、ハンドルを回した時の第一印象は二つ。

一つ目は、「かなりガッチリしてるな!」

私は旧モデルでクラドと同型の14スコーピオン200も持っていますが、それよりもボディががっちりして、剛性が高いように感じました。

そして二つ目は、「ボディが大きくなった?」

14スコーピオンと持ち比べましたが、ボディサイズは一回り大きくなっているように感じます。
特にギアボックスの部分。リールを持った時、中指が当たる部分が間違いなく大きくなっています。

親指と人差し指の当たる部分、つまりサムバ-~レベルワインドガードの部分も、14スコーピオンより少し大きくなった気がします。

全然別物?ギアとSVS以外の大きな変化

例えば、13メタニウムと16メタニウムMGL。
見た目はほぼ同じですが、新型SVSインフィニティやマグナムライトスプールの新機構で、性能は確実に進化して高い評価をうけています。

しかし、ボディの型、骨格は大体同じです。
厳密にいえば、スプールにベアリングが付いたり、ローラークラッチベアリング部にベアリングが増設されていますが、基本の骨子は同じです。

しかしこの17クラドKは、旧モデルのクラドや14スコーピオンと形は似ていますが、ボディの型は違います。新しくデザインされています。

ボディや分解図を眺めると、けっこういろいろな部分が変化していて、実は全く新しいリールになっていることがわかりました。

旧”15クラド”にマイクロモジュールギアと新型SVSインフィニティを入れただけ、というものではありません!

次は、「17クラドK」と「14スコーピオン/15クラド」の構造の違いを細かく見ていきます。

アンタレスと同じ?サムレストとフレームが別パーツ

分解図を眺めていて最初に驚いたことが、メインフレームとサムレスト(サムバー)のパーツが別々になっていたことです。

シマノ クラドKの分解図

今までこういう構造はアンタレスだけで、メタニウムやクロナーク、スコーピオンは全てメインフレームとサムレストは一体となった一つのパーツでした。

広い面積のサムレストがアルミから樹脂に変わっていることで、軽量化に貢献しているのかもしれません。

ローラークラッチ部にベアリング増設

スタードラグとローラークラッチ部の間にベアリングが増設されています
この部分のベアリングはかなり重要です。

クラドKのローラークラッチ部のベアリング

2015年まで、シマノのロープロのリールでは、この部分のベアリングがあるリールはアンタレスだけでした。

しかし2016年にメタニウムMGLにも、この部分にベアリングが追加されました。

メタニウムMGLの発売当初、「ボディは13メタニウムと同じなのに、巻き心地がとても良くなった」という評価が多く出ました。
それに最も貢献しているのが、この部分のベアリング増設だと言われています。

アルミフレームのクラドのローラークラッチ部にベアリングが増設されたことで、より巻き上げトルクが向上するでしょう

メカニカルブレーキノブのバネが無くなった

14スコーピオンと15クラドには、メカニカルブレーキノブ部分のベアリングの緩み止めとして、バネが入れられていました。

スコーピオン200のメカニカルブレーキノブのバネ

しかしクラドKでは、アンタレスやメタニウム、アルデバランと同じ抜け止めバネに変わっていました。

クラドKのメカニカルブレーキの構造

まあ、これによって性能が変化することはないと思います。
しかし17クロナークMGLでさえ、らせん状のバネで固定されています。

クロナークより下位モデルのクラドKのメカニカルブレーキノブが上位モデルと同じなので、実は本気でデザインされているのではないかと考えてしまいます。

ボディ表面のネジの位置が変更された

シマノのベイトリールは、上位モデルのボディのネジは隠すが、中位以下のモデルのネジは剥き出しになっている傾向があります。

14スコーピオンのネジは、このように目立つ位置に。

スコーピオン200のボディネジ

しかしクラドKは表面のネジを無くし、全て裏側になりました

表側のネジが無くなったクラドK

性能に何も影響を与えませんが、より上位モデルらしいデザインになっています

ボディのサイズが大きくなった

リールを手に取っての第一印象は、”ボディが大きくなった“。
この部分は、私にとってはマイナス部分でした。

具体的には、ギアボックス部分SVSのサイドハッチ部分の高さが増しています。

まず、下の写真が14スコーピオン。

スコーピオン200のギアボックス

次にクラドKのギアボックス。

クラドKのギアボックスの膨らみ

ドライブギアがある部分がふくらんでいることがわかります。

私がリールをパーミングした時、この部分に中指があたるので、ボディサイズが上がったことを強く実感します。

次にSVSのハッチ部分。14スコーピオンを上から撮った写真です。

スコーピオン200のボディを上から見る

次がクラドK。

クラドKのボディを上から見る

SVSハッチの部分が中央から先端にかけて、角度が違うことが分かります。

14スコーピオンは先端にかけて尖っていく形で、三角形のような形になっています。
対してクラドKは、長方形型なことがわかります。

実際の所、14スコーピオンのボディの方が、私はパーミングしやすいです。
旧モデルの方がコンパクトにボディをしっかり包んで持つことができます。

上位モデルと見間違うクラドK、そして惜しいと感じる点

新しい「17クラドK」と「14スコーピオン/15クラド」の特徴や構造の違い・変化を見てきました。

そこからわかったことは、細かい部分も上位モデルと同じような作りで出来ているということです。
実際に見ても旧モデルより上質な感じがします。

エントリーモデルではない、真の上位のタフネスリールとして本気でデザインされたリールではないか、と考えてしまいます。
私の印象では、何も知らなければクロナークより上位モデルに見えてしまいます。

だからこそ残念なのが、MGLスプールが採用されていない点です!!

MGLスプールが採用されれば、よりキャスティング性能が上昇し、それこそ本当にクロナークMGLに負けないリールになったのに! と思ってしまいます。

そして、ライバル機であるダイワさんのジリオンに負けないほどのリールになったのではないでしょうか?

マイクロモジュールギアを採用せず、代わりにMGLスプールを採用してくれた方が良かったのではないかと思います。

とはいえ、間違いなく「17クラドK」は14スコーピオンのシリーズより完成度とランクが高くなっています!